伝説的ヴァイオリニスト!ウジェーヌ・イザイの代表曲【3選】

伝説的ヴァイオリニスト!ウジェーヌ・イザイの有名曲・代表曲【3選】

ウジェーヌ・イザイは最後の大ヴィルトゥオーゾと称えられたヴァイオリンの名手。その名はヨーロッパ各地に轟いていた。

セザール・フランク、カミーユ・サン=サーンス、エルネスト・ショーソンなど当時の一流作曲家達が、イザイのためにヴァイオリン曲を書いている。

イザイは作曲家としてヴァイオリンが含まれる楽曲をいくつか作曲したが、どれも演奏が難しく、現在演奏されているものはごくわずか。全編が編纂されていないので、全容もよくわかっていない。

ニャンチーニ教授

このページでは、そんなイザイの有名曲・代表曲を紹介していくぞ
解説するのは数ある中から選ばれた3曲です!

クラーニャ

1曲目:無伴奏ヴァイオリンソナタ

《無伴奏ヴァイオリンソナタ》は、ヴァイオリニストのイザイが人生の集大成として、1923年から1924年にかけて作曲された6つのヴァイオリン曲。

この曲に要求される演奏技術は最高レベルの難易度で、聴衆の前で弾けるヴァイオリニストはかなり限られる。

高い演奏技術が求められるこの曲だが、イザイは技巧だけに目を向けて欲しくなかったようで、感情表現を疎かにするなと語っている。

作曲のきっかけはヨーゼフ・シゲティの弾くバッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》で、これを聴いて作曲を決意したといわれている。

6つの曲はそれぞれ、当時活躍していた有名なヴァイオリニストに贈られた。意図したかはわからないが、皆違う国の出身者になっている。

第1番:ヨーゼフ・シゲティ(ハンガリー)

Ysaye: Sonata No. 1 (Nikolay Grabovskiy)

こんな曲
ヨーゼフ・シゲティはハンガリー出身のヴァイオリニスト。キレイな音を出す技巧より、深い音楽表現にこだわり、汚い音やヴァイオリンの軋み音なども受け入れる演奏スタイルだった。

音楽に精神性を重んじる日本人好みのヴァイオリニストといわれ、弟子には多くの日本人がいた。

この第1番は、バッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番》に似ているといわれている。

第2番:ジャック・ティボー(フランス)

Minami Shion Plays Ysaÿe : Sonata No.2 for Solo Violin

こんな曲
ジャック・ティボーはフランス出身のヴァイオリニスト。20世紀前半のフランスを代表するヴァイオリニストとして知られている。

この曲にはグレゴリオ聖歌の《怒りの日》が用いられている。

第3番『バラード』:ジョルジェ・エネスク(ルーマニア)

Maxim Vengerov: Eugène Ysaÿe – Sonata No. 3 in D minor (Ballade)

こんな曲
ジョルジェ・エネスクはルーマニア出身のヴァイオリニスト。天才的な音楽家で、ヴァイオリニスト以外に作曲家やピアニストでもあった。

フランスを代表するピアニストのアルフレッド・コルトーは、エネスクのピアノテクニックは自分よりも優れていると語っている。

また、20世紀最高のチェリストであるパブロ・カザルスは、エネスクを「モーツァルト以来の音楽的才能を持った逸材」や「現代音楽で最高の天才の一人」と称えた。

この曲は《無伴奏ヴァイオリンソナタ》の中で一番の人気を誇る。

第4番:フリッツ・クライスラー(オーストリア)

Alina Ibragimova Plays Ysaÿe : Sonata No.4 for Solo Violin

こんな曲
フリッツ・クライスラーはオーストリア出身のヴァイオリニスト。世界的に有名なヴァイオリニストであると共に、人気作をいくつか残した作曲家でもあった。代表作は『愛の喜び』と『愛の悲しみ』。

各楽章には舞曲の名前が付いており、バッハの《パルティータ》のような曲になっている。

第5番:マチュー・クリックボーム(ベルギー)

Eugene Ysaye – Sonata No.5 Op.27 for solo violin – ISABELLE VAN KEULEN

こんな曲
マチュー・クリックボームはベルギー出身のヴァイオリニスト。イザイから直にヴァイオリンを学んだ。

各楽章には『曙光』『田舎の踊り』と、副題が付けられている。

第6番:マヌエル・キロガ(ベルギー)

Minami Shion Plays Ysaÿe : Sonata No.6 for Solo Violin

こんな曲
マヌエル・キロガはスペイン出身のヴァイオリニスト。サラサーテの後継者とまでいわれたが、若くして交通事故にあい、ヴァイオリニストとしての活動期間は短かった。

作曲も行い、故郷ガリシア地方の民俗音楽を取り入れた作品を残している。また画家でもあった。

この曲にはスペイン出身のキロガを意識して、ハバネラのリズムが取り入れられている。

2曲目:悲劇的詩曲

Eugène Ysaÿe – Poème Élégiaque, Op. 12

こんな曲
《悲劇的詩曲》は、1892年から1896年にかけて作曲されたヴァイオリン曲。ピアノ伴奏やオーケストラ伴奏で演奏される。

この曲はショーソンの《詩曲》と似ているといわれることがあるが、そもそもショーソンの《詩曲》はイザイの《悲劇的詩曲》に影響を受け作曲されため、似ているのは当然である。

曲中には物語があり、シェイクスピアの《ロミオとジュリエット》がテーマになっている。用いられたのは話の終盤部分で、曲は二人の死で始まり、葬儀へと流れていく。

イザイは非常に高い演奏技術を持ったヴァイオリニストだったが、感情表現も重要視していた。詩のスタイルは感情移入しやすく、彼にとって非常に魅力的だったようだ。イザイはこの曲を含め、9つの詩曲を作曲している。

3曲目:子供の夢

Ysaye, Eugene op.14 Rêve d' Enfant violin+piano

こんな曲
《子供の夢》は、1890年代半ばに作曲されたヴァイオリン曲。ピアノ伴奏やオーケストラ伴奏で演奏される。

この曲はイザイが生まれた息子のために作曲したもので、典型的な子守唄になっている。